アスペルガー症候群の人は就職が難しい?おすすめの仕事は?就活対策や就労支援サービスも紹介!【後編】

2024.02.01

アスペルガー症候群はコミュニケーションや対人関係において困難が生じたり、考え方や作業内容に偏りが生じたりするのが特徴の発達障害です。

アスペルガー症候群の人は、障害の特性上、自分に合った仕事に就かないと上手くいかずに辞めてしまうことも多いです。

後編では、アスペルガー症候群の人が就活を成功させるためのポイントをご説明します!是非ご覧ください。

アスペルガー症候群の人が就活を成功させるためのポイント

就労準備性ピラミッドを整える

就職する上で大切なこと、就職で準備するべき要素をまとめたものを「就労準備性」といいます。

就職準備性には、健康管理、日常生活管理、対人スキル、基本的労働習慣、職業適性の5つがあり、この5つは段階的にステップアップしていく要素なので、「就労準備性ピラミッド」とも呼ばれています。※下図参照

就職の準備ができている人は、この5つの要素を持っている人とも言えます。もちろん、全ての要素が備わっていないと就活が失敗するということではありません。

アスペルガー症候群の人の特徴の一つはコミュニケーションを苦手とすることですが、それはここで言う3つ目「対人技能」に含まれます。自分が苦手とすることは何なのか、何を克服していけば良いのか、このピラミッドに沿って考えていくと、就活を進める上で自分が対処すべき課題が分かるようになります。

一つ一つの説明や、就労準備性ピラミッドを使用してどのように準備していくかは下記記事でご紹介していますので、ぜひ確認してみてください。

【就労支援員が解説】働く上で大切な「職業(就労)準備性ピラミッド」って一体なに?

【就労支援員が解説】働く上で大切な「職業(就労)準備性ピラミッド」って一体なに?

オープン就労・クローズ就労の選択をする

病気や障害を持つ人が就職する時は、「オープン就労」と「クローズ就労」について知っておく必要があります。

オープン就労とは?

オープン就労とは、自分の病気や障害を伝えて就労することです。

オープン就労にすることで得られるメリットとして下記の4点などがあります。

  • 症状や服薬、勤務時間の理解を得られる
  • 周囲(同僚や上司)に配慮をもらいやすい
  • 面接時にブランクに対する説明ができる
  • 定着率が高くなる

また、デメリットとしては自分だけで就職先を探すと、選択肢が減ってしまう可能性が考えられます。

クローズ就労とは?

クローズ就労とは、自分の病気や障害を伝えずに就労することです。

クローズ就労にすることで得られるメリットとして自分だけで仕事を探す場合に求人が狭められないことがあります。

デメリットとしては、下記の4つなどが挙げられます。

  • 周囲の配慮を期待できない
  • 症状や服薬、勤務時間に理解を得られにくい
  • 面接時のブランクの説明に苦労する
  • 病気のことがバレてしまうのではないかと不安

どちらが有利ということはありませんが、オープン就労では障害者雇用枠での就職となり、関係機関のサポートや福祉サービスを受けて就職を目指すことができます。

クローズ就労では、そもそも病気を持っていることを告げずに入社するため、就職活動時のハードルだけでなく、入社後の自己管理も自分で行い、必要なサポートも自分で受けにいく必要があります。

アスペルガー症候群をお持ちの方が安定した就職を目指すには、オープン就労を視野に入れて就活を進めていくことをおすすめします。

【障害者の就職】オープン就労とクローズ就労のメリットを就労移行支援員が徹底解説!

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就労支援サービス(障害者雇用サイト、就労移行など)

これまでの内容を踏まえても、アスペルガー症候群の方が、就職のための準備をイチから全て自分で行うのは難しいことが多いです。

障害のある方のための就労支援サービスはたくさんあるので、その中からアスペルガー症候群をはじめとする発達障害のある人におすすめのサービスを紹介します。

障害者向け就職サイト

障害者向けの求人サイトは様々な企業が提供しており、一般的な求人サイトだけでなくエージェントがついたりする企業もあります。自身の状態を把握してもらうことができ、相談しながら就職活動を進めることができます。

atGB|スカウト機能がある障害者求人サイト

atGB|スカウト機能がある障害者求人サイト

at GB」は、株式会社ゼネラルパートナーズの運営する障害者の求人転職情報・雇用支援サービスです!
専任のキャリアアドバイザーが付くことはもちろんのこと、スカウト機能がついており、就職活動をスムーズに進めることができます。

〈他社サイトとの比較〉


・スカウト機能がある。

・求人情報を学生向け、アスリート向け、管理部門を目指す方向けなど、その人に合った就職先を見つけることができるサービスがある。

dodaチャレンジ |パーソルグループが運営する障害者求人サイト

dodaチャレンジ |パーソルグループが運営する障害者求人サイト

dodaチャレンジ」はdodaでお馴染みのパーソルグループの運営する、障害者雇用に特化した求人サイトです!

なんといっても、パーソルのグループ力が強みとなっており、未公開求人の多さやパーソルグループの持つノウハウが、自分の理想を見つけてくれるかもしれません。

〈他社サイトとの比較〉

・障害者雇用専任のアドバイザーがいる。(社員の65%が障害者手帳を所持している)
→障害者への理解があることがポイントで、的確なアドバイスをもらえる。

・障害種別に専属チームが構成されているため、より専門生の高い情報を得ることができる。

・未公開求人が多く、幅広い求人を扱っている

障害者雇用クラウド|IT業界特化の障害者求人サイト

障害者雇用クラウド|IT業界特化の障害者求人サイト

障害者雇用クラウド」は、IT業界特化の障害者求人サイトです。

エンジニアやデザイナー、事務職であってもIT事務など、IT業界に特化した求人が多いのが特徴です。会社の規模も、大手からベンチャーまで幅広くあなたに合った求人が見つかるかもしれません。

〈他社サイトとの比較〉


・IT求人の割合が広い

・1万人以上の従業員数を誇る大手〜100人程度の規模のベンチャーまで求人の幅広い規模の求人あり

・専属契約求人多数、大手サイトにはない企業に出会えるかも

発達障害者支援センター

発達障害者支援センターとは、全国に展開している国立の障害者支援機関のことです。国立の機関であることが最大の強みで、地域の保険、医療、福祉、教育、労働などの関係機関と連携した支援を行ってくれます。専門機関なので、自分の障害に関する様々な相談ができ、適切なアドバイスと指導を行ってくれます。

就労支援としては、公共職業安定所、地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなどの労働関係機関と連携して情報提供を行ってくれます。

また、必要に応じて、センターのスタッフが学校や就労先を訪問し、障害特性や就業適性に関する助言、作業工程や環境の調整なども行ってくれます。

就労移行支援

障害者就労の福祉サービスとして、「就労移行支援」というものがあります。就労移行支援は、障害者総合支援法に基づく就労支援サービスのひとつです。

就労移行支援事業所では、実際の職場環境に近い雰囲気のオフィスで訓練が行えたり、自分の障害や特性に合った個別のプログラムを受けられたりと、メリットがたくさんあります。

一定期間通所することでスタッフの方にも様々な相談がしやすくなるほか、同じ障害を持つ仲間もできやすい環境が整っています。一口に就労移行支援事業所と言っても様々な会社が運営しているので、会社によって事業所の様子はかなり異なります。

就労移行支援って何?就労継続支援A型・B型との違いを徹底解説!

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次は、就労移行支援事業所についてもう少し詳しく説明していきます。

就労移行支援事業所とは?

就労移行支援とは、一般企業への就職を希望する障がい者に向けて、適性に合った職場探しや、仕事のスキルの向上、就職後の定着をサポートしてくれるサービスです。(参照元|就労移行支援|厚生労働省

利用対象者

利用対象者は以下の通りです

・身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病のある方
・65歳未満の方
・一般企業へ就職したいと考えている方

就労移行支援は障害者手帳の有無に関わらず、就職に困難が認められる方も、医師や自治体の判断などにより利用することができます。

利用料金

前年度の世帯所得によって変化しますが、多くの方が無料で利用しています。ですので、負担が少なく無理なく通い続けることが可能です。

就労移行支援に利用料金はかかるの?|自己負担額や交通費・昼食代・工賃について

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アスペルガー症候群の人におすすめの就労移行支援事業所は?

就労移行支援事業所は様々な会社が運営しており、会社によって特徴は様々です。アスペルガー症候群の人におすすめの就労移行支援事業所を紹介していきます。

ココルポート|仕事復帰を全力でサポート

ココルポートのトップページ画像。アフィリエイト用に使用。
【ココルポート】の詳細はこちら


ココルポート」は全国に72箇所の事業所があるため、自宅から通いやすい場所を自由に選択することができます!また交通費助成なども行っており、利用者さんが長期的に安心して通いやすい環境づくりをしています。

また、徹底的な個別支援にこだわっておりユーザー1人、1人が就職や定着を通じて結果として、自立した人生を送ることができるように支援することを目的としている就労移行支援事業所です!

就労移行ITスクール |I T特化型事業所

【就労移行支援事業所ルーツ】詳細はこちら


就労移行ITスクール」は株式会社LOGZが運営する就労移行支援事業所です。

IT・Webに強く、ホームページ制作スキルやデザイン、プログラミングなど幅広いスキルを学ぶことができます。

事務職や販売職はもちろん、IT技術職の就労実績があるのが特徴です。

強みを活かす個別のカリキュラムや講座があり、基本的なパソコンスキルに加えillustratorやPhotoshop、Ruby、PythonなどのIT専門スキルを学ぶことができます。

LITALICOワークス |インターン制度がある就労移行支援事業所


【LITALICOワークス】詳細はこちら


LITALICOワークス」は、1人1人に合わせたカリキュラムを提供しているところです。

企業規模が大きいので、実績やノウハウが揃っている点で安心できます!

最大の特徴は、インターン制度があるという点です。
全国に4500箇所ほどの実習先があり、実際に出勤して、業務や職場環境を知ることができます。

アスペルガー症候群でも安定した就職を!

アスペルガー症候群の人におすすめの仕事や、おすすめの就労サービスについて紹介してきました。

アスペルガー症候群を持っていても、その特性を理解し、適切な対策をすれば誰でも安心して就職できます。しかしこれは、自分一人では把握するのが難しいです。

一人で就職の準備を進めようとしないで、ぜひ一度就労支援サービスを活用し、自信を持って就職できる準備をしましょう。